2021年に向けて変わる入試対策!(国語・英語・学部再編)

2021年の入試で問われる「学力の三要素」って何?

1990年の導入依頼、長年に渡り実施されてきた大学入試センター試験。
2020年1月までで廃止になります。
2021年からは新しい試験が実施されることになっています。
新しい試験は「大学入学共通テスト」という名称になる方針です。

では、いったい何が変更されるのでしょうか?
今、文部科学省は「学力の3要素」に基づく教育方針の徹底を促しており、新しい試験もそれを反映されたものになります。

1.これが学力の三要素だ!
2.国語 契約書が理解できるかどうかが出る!
3.英語 日本人には英語を身につける身体がない?
4.学力が上がったという錯覚にご用心!
5.大学の学部再編、どこまで知ってる?
6.学部選びで「地域貢献」と「国際化」は矛盾しない!?
7.まとめ

1.これが学力の三要素だ!

学力の三要素
①基礎的な「知識」「技能」
②それを元にした「思考力」「判断力」「表現力」
③「主体性」「協働性」に基づく態度

これまでのテストはとかく①の基礎的な「知識」「技能」に重きを置いていました。
そこから②の「思考力」「判断力」「表現力」に重点を移して判定しようというのが大学入学共通テストです。
なお③の「主体性」「協働性」に基づく態度については内申書もしくは大学別のテスト・面接により判断されることになります。

思考力・判断力・表現力をより正確に判定するためには従来のマーク式テストでは不十分とされており、新テストでは数学と国語に記述問題が導入されます。
サンプル問題から判断すると、数学の記述問題はその導入が目新しいとはいえ、驚くべきレベルアップというほどではありません。

【大学入試センター】2018年試行テスト問題

2.国語 契約書が理解できるかどうかが出る!

国語には著しい変化が見られます。
これまでのセンター試験の国語は「評論」「小説」「古文」「漢文」から出題されていました。
センター試験を受験された保護者の方もいらっしゃるでしょうし、そうでなくとも問題の想像はしやすいと思います。
しかし新しいテストでは例えば「駐車場の賃貸契約書」が提示され、値上げ通知を出した貸主に対し、借り主の視点から見た「賃貸契約に基づく反論」を述べる、といった問題が出題されます。
初めて見る契約書面の内容を理解し、その内容を元に自分(借り主)に不利にならないよう交渉点を見つけてそれを記述しなければなりません。
まさに「思考力」「判断力」「表現力」が試されます。

また、試験の本質とは離れるかもしれませんが、これまでの勉強の枠内に収まらない様々な経験や知識が求められる場面も出てきそうです。
逆に言うと、いわゆる雑学的なことが役に立つこともありそうです。
国語力を高めるための大きな要素として「読書」が挙げられ、それはこれからも変わらないでしょう。
一方で新入試に対応するには読解力だけではなく幅広い知識に触れ、様々な機会に「なぜ?」「どうすればいい?」といったことを突き詰めて考える習慣をつけておくこともひとつの方法となるでしょう。

3.英語 日本人には英語を身につける「身体」がない?

英語は4技能を測るために外部試験を採用されます。
このような情勢を受け、今まで以上に「英語は力を入れるべきだ」という論調も強まってきております。

もちろんその流れはごくごく当たり前だと言えますし、各予備校・塾もこれまで以上に力を入れていくことが予想されます。
ご家庭単位でも、これまで小学生から英会話をやらせていたのが、未就学の時から英語に触れさせるようにするなど、スタートの低年齢化が進むでしょう。
これで日本人が、グローバルスタンダードに少しでも近づければ良いのですが。

英語を身につけて使いこなすというのは一種のツールに過ぎない気がします。
どんなに切れ味が鋭い刀を持っていたとしても、それを生かすためには鍛錬された「身体」が必要になるはずです。
私見ではありますが、日本人はまだまだ、それで言うところの、鍛錬された身体がないと思うのです。
この身体にあたるものを鍛えるためには何をすべきなのか。
自分なりに仮説が浮かび上がってきました。

4.学力が上がったという錯覚にご用心!

その仮説とは「白紙答案を作らない努力をする」ことです。
諸外国の大学入試では白紙答案が提出される割合はおおむね一ケタ台だそうですが、日本はその割合が先進国の中でも突出して高く、20%台を毎年推移しているのだそうです。
今回の大学受験制度の改革の理由の一端には、間違いなくこうした現状を改善したいという狙いがあるのではないでしょうか。

合格を勝ち取るのは「自分で考え抜くことができる」生徒です。
これに例外はありません。
学校の定期テストに向けての対策を軽視するつもりはありませんが、範囲が決まったテストの対策と言うのは、どうしても決められたことを覚えるという学習が中心になりがちです。

その結果良い点数が取れると、「自分の学力が上がった」と感じるのですが、それは錯覚です。
大学入試は難関校になればなるほど、どれだけの知識が身についているかではなく、身につけた知識を適切に生かすことが求められます。
厳しい表現になってしまいますが、与えられたことを着実にこなすことは当たり前で、それ以上のことができて初めて、大学受験で成功できるのです。

まずは、日頃の学習の中で、わからない問題でも手をつけるようにしましょう。
また、ご家庭の方は、なんでもかんでもレールを敷いて、こなすことだけを求めずに、日頃から自分で考える習慣作りを心がけると良いでしょう。
大学受験に向けて、先輩達がやってきたように英単語帳を作り、歴史年号集を買い、暗記にいそしむこと自体が間違っているわけではありませんが、それで安心してはいけません。

先輩達の受験とは、求められるものが違っているのです。予備校選びをする際にも、そうしたことを踏まえて学習アドバイスや進路指導をしてくれるかどうか、という観点で比べてみるとよいでしょう。
何よりも受験生自身が今までとは違うのだという意識を持って入試に向かっていくことが合格への近道です。

5.大学の学部再編、どこまで知ってる?

受験勉強とともに志望校選びも非常に大切です。
大学入試が新しくなるのは2021年からですが、それを前にして、主に国立大学で学部・学科の再編がすでに進んでいるのをご存知ですか。
こういった情報にアンテナを張って、志望校選びと試験科目を見極めることが、受験勉強に集中するためには欠かせません。

たとえば、学部・学科再編で「創生学部」「共創学部」「都市社会共生学科」「地域政策課程」「国際地域学部」など聞き慣れない学部・学科が増えています。

これは2015年に発表された文部科学大臣による国立大学の組織見直しの通知に基づくものです。
その通知では主に教職系・人文系の学部について、少子化による学生数の減少の中で、生徒や社会の要請に対してより適切に応える教育体制を構築することが求められています。
具体的な方向性としては「地域貢献」と「国際化」が挙げられます。

6.学部選びで「地域貢献」と「国際化」は矛盾しない!?

都市部への過度な人口・社会機能集中の弊害が叫ばれて久しい中、各地方においてその地域に密着し、強みを生かし弱みを克服して発展を目指す「地域貢献」、そして通信・移動手段の進化に伴い、距離の縮まった世界各地において活躍できる人材を育成する「国際化」という一見すると相反するようにも見える二つの方向性です。

しかし、現代では一つの地域の創生を図るためには世界に目を向けた広い視点を持つことも大事ですし、「地域」とは何も日本国内に限ったことではなく、世界各地の問題を抱えた地域の発展を目指すといったグローバルな観点も必要でしょう。

このように「地域貢献」「国際化」については幅広い視点を持った人材の育成を目指す必要があり、従来の「理系」「文系」といった紋切り型の教育体系では対応しきれないであろうということで、その垣根が取り払われつつあります。
そのため新設される学部・学科では「文理融合」が謳われ、幅広い学問領域について学べるところが多いこともその特徴です。
具体的にはイメージしづらいかもしれませんが、ぜひ自分の将来を想像して欲しいと思います。
「何となく進学する」ではなく、思い描いた将来像を実現するためにはどのような道を歩むべきか考えてみましょう。

もしも地域貢献や国際化に興味がある人がいたら、今回ご紹介したような教育機関の現状を頭に入れておくと良いでしょう。

7.まとめ

今回紹介したのは2020年から実施の大学入学共通テストの方向性でした。
国語や英語で「思考力」「判断力」「表現力」が重視されるようになり、どのような問題が出されるようになるのか。
また、すでに行われている大学の学部再編についてです。

どちらとものキーワードは「グローバルスタンダード」です。
暗記に頼らない語学教育と「国際化」を目指した学部再編。
待ったなしで変革が進んでいます。
これからも入試の動向にはぜひ注目してください。

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