2020年「教育改革」目前!中学受験も大きく変わる!?

志望理由 ~受験校選択の決め手~

2020年度から実施される「大学入試共通テスト」に代表される教育改革。
その渦中にあって、改めて私立中学高校の存在がクローズアップされています。
その結果、私立中学高校の人気は近年益々高くなっています。

1.中学受験志望理由TOP6

男子
第1位 通学距離
第2位 現在の校風
第3位 大学付属
第4位 過去から継承している教育理念
第5位 未来への期待・学校の熱意
第6位 大学合格実績

女子
第1位 通学距離
第2位 現在の校風
第3位 過去から継承している教育理念
第4位 大学合格実績
第5位 未来への期待・学校の熱意
第6位 大学付属


(2)大学付属校
続いて、志望理由の傾向として特筆すべき点をあげます。
それは「大学付属だから」という志望理由が近年に比べ上昇していることです。

これについては、大学入試改革や私立大学の定員厳正化を受け、安定志向の考え方が増えていると考えられます。
大学受験にとらわれない学校生活や、大学と連携した高度な学習と施設に魅力を感じているようです。
ただ、大学の付属だからといってのんびり過ごしてもいいというわけではありません。

(3)進学校
大学の付属ではない私立の学校、いわゆる進学校についてです。
中学入試の段階で大学を決めてしまうことに違和感を持つご家庭は、私立の進学校を選択するケースが多いようです。
事実、上位の進学校の人気は多少の上下動はあるものの、根強い人気を保っています。

2.文系・理系選択、今は昔?

今私たちが生きている社会と、子どもたちを待ち構えているこれからの社会の間。
その間には、劇的な変化が生じています。
その変化の1つが、大学の「文理融合」です。
「大学進学の際には文系か理系にわかれる」という今までの常識が、「文理融合」の加速により崩れてきているのです。

例えば、プログラミングや統計学等の理系的なスキルに加えて、それらを最大限の価値に近づけるためのマネジメント力、マーケティングなどの文系的なスキルも求められるというようなことです。

そして国際化の波はあっという間に日常となりつつあり、身につけたことを外国語で表現することだけでなく、異文化の理解と共存共栄が求められます。
島国に住む私たちにとって、これらのことは頭で理解するだけでなく、経験によって身につける方法を得る必要もあるでしょう。

私学は、青春時代の6年間を、いろいろな経験をすること、考え方を広げることや深めることに時間を費やすプログラムを準備しています。

大学においては、例えば早稲田大学では「全員留学」に向けて動き出しているようです。
その1歩手前の高校でも、大学で国際理解を学ぶ基礎づくりとしての海外留学が目玉になっている学校もあります。

ちなみに海外生活をある期間経験することで、自分の幼さを痛感し、自分の将来を真剣に考えるきっかけとなるそうです。

「文理融合」に話をもどすと、数学や理科が得意だから理系というような進路の決め方が昔話になってしまうわけなので、1つ大事なことを覚えておいてください。

それは、今の学習において4教科をまんべんなく学習することで苦手を作らないことが大事であるということです。
自分自身または子どもに対して「文系・理系」というラベリングをしてはいけません。

苦手意識があるならトコトン勉強して克服するという体験をたくさんすることで「学ぶことは楽しい」と感じて欲しいと思います。

3.中学入試にも大きな変革の波が(2019年度入試)

2018年度入試では、東京・神奈川・千葉・埼玉の中学受験者数がおよそ45,000人。
受験率は約15.8%という文部科学省の集計結果が出ています。
これまで述べてきた社会の変化と大学入試改革が要因となり首都圏の中学受験者数は、今後も増加傾向となるでしょう。

さて、2019年度入試に向けたトピックは数多くありますが、まずは知っておきたい内容にしぼってご紹介します。

(1) 個性が光る!「1科目入試」
主に午後入試ですが、午前・午後で1日2校受験はもはや当たり前になっています。
そこで、受験生の負担を軽減するという意図もあり、午後入試は1教科受験とする学校が増えつつあります。

どの科目で受験生の選抜を行おうかと考えたとき、情報処理能力や論理的思考力を見ることができるのは算数であろうという結論に至るということなのでしょう。

1科目で合否を決めますので、記述式であることが多いです。
決められたスペースに、必要な情報を整然と並べて答えを導き出すという力が試されます。

主な算数1科目入試実施校

男子校
鎌倉学園
攻玉社
巣鴨
世田谷学園
高輪

女子校
大妻中野
品川女子学院
普連土学園
山脇学園

共学校
桐蔭学園
東京都市大等々力
三田国際学園


(2)可能性が広がる!「午後入試」
1人あたりの平均出願校数は約6.5校とういデータがあります。
これは、1月に1校受験したとして、単純計算で2月1日からの5日間ないしは6日間で5.5校に出願したことになります。

ということは、午後入試に向かった受験生が多いと言えるでしょう。
今年も午後入試を新設する学校があり、中でも注目なのは香蘭女学校(2月2日午後)です。
ある模試の結果では、60名の定員に対し1000人を超える出願になるのではという予想すら立ちます。

(3)中学入試にもICTの波!「Web出願」
自宅で出願が完了してしまう「WEB出願」の広まりによって、整理券をもらって正門にならぶ、といったいわば受験の風物詩的な光景が消えつつあります。

願書に貼付する写真も、学校ごとに仕様が異なる場合もあります。
しかし、自宅で撮影したデジカメデータが使えるなど、受験のカジュアル化が進んでいます。
これにより、合否結果を確認してから、次の日に受験する学校へ出願するということが容易になりました。
その結果、無駄な出費を避けることの一助にもなっています。

4.まとめ

他にもいろいろなトピックがありますが、保護者の方々におかれましては、アンテナを張り巡らせつつも情報に右往左往することなく、お子さま方に適した進路にたどり着いてほしいと思っています。

また、様々な環境変化に浮き足立つことなく、「お子さま方にとってよりよい環境」を求めるために、私たちQゼミスタッフも保護者の皆様と同じ目線で歩んでまいります。

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