中学受験の学習 夏休みを有意義に過ごす方法!

戦略的・計画的・効果的な夏休みを!

夏休みは多くの学習時間を確保できるため、受験において重要な期間であることは間違いありません。
ですから戦略的に計画を立て、モチベーションを維持しながら進めていくことが大切です。
計画的に過ごさず、あっという間に終わって、気付けば8月下旬になっていたということになりかねません。
ここでは、より効果的に学習する方法についてお伝えしたいと思います。

1.スケジュールの確認を!

まず、学習スケジュールを確認しましょう。

塾に通われている場合には期間(時間)、テストの日程など。

そして、大切なことはご家族で過ごせる日がどれくらいあるのか。
これは一見、学習に関係ないように思えて、とても重要です。

小学生は大学受験生のように、例えば1日15時間も学習するだけの体力・気力を備えているわけではありません。

ご家族で過ごす憩いの場が、ストレス発散・気分転換となり、それが学習面に良い影響を及ぼすはずです。
ここでいうスケジュールの確認は、学習スケジュールだけでなく、いわば「子どもの充電期間」の確認をあらわします。

2.学習面の保護者の関わり方


塾に通われている場合、塾での学習時間が長くなります。
特に高学年になると、授業のふり返り(宿題・自己鍛錬)に多くの時間を割くことになるため、学習内容は自ずと決まります。
学習内容のチェックをするというよりは、進捗状況を把握して必要な声かけをすることがメインになるでしょう。

学習面で保護者が積極的に関わるとしたら、「家庭内で課題を設定した」場合でしょう。

漢字練習や計算など、継続してチカラをつけていくような学習は、丸付けをしながら弱点を把握し、アドバイスをくれる、言わば「監督」のような存在として関わるのが効果的です。

また、講習は今まで学習してきた内容の中で、自分がどこでつまづいているのかを「確認する場」です。
もちろん、これが克服できればそれに越したことはないのですが、自分を知ることから苦手の克服の第一歩がはじまります。

したがって、子どもが赤ペンで「×ばかり並ぶ」ノートを持って帰ってきたときに、「こんなに間違ってるじゃない!」と叱るのはなく、むしろ「たくさん×がついて良かったね」「やり直しがいっぱいできるね」などと声かけしてあげてください。

×がついたことに対して厳しく言及してしまうと、苦手の克服以上に恐怖観念を植え付ける結果となり、日頃の学習を誤魔化すことにつながります。

3.生活面の保護者の関わり方

夏休み期間にペースを維持して学習していくためには、生活面でのサポートもとても大切になります。

子どもの健康面での配慮をするとともに、①のスケジュールでお伝えしたように「充電期間」の設定も必要だと思います。

また、家族一丸となって受験生を支援する体制づくりも重要です。
勉強している時間帯に、家族がテレビを見ていたり、兄弟が大きな声で遊んでいたりすると、集中力が持続できません。

「みんなであなたを応援しているんだよ」という配慮、演出をしましょう。
こういった学習環境の整備をすることも事前に想定しておきましょう。

中途半端に関わるのであれば、関わらない方が良い場合があります。
たまたま見かけた場面で、子どもに「お小言」を伝える場合に、どんな学習の流れでそれが行われているのかに注意してください。

前後の流れなしに、気付いたことだけを伝えてしまうと、「頑張っているのに・・・」とモチベーションを下げる要因になります。

学習面で十分な関わりができないと判断した場合には、生活面でのサポートをメインにして、あとは進学塾に任せることでも良いでしょう。
関わると決めた場合には、綿密な計画を立て、保護者の役割分担、塾との連携が必要になります。

4.やる気をいかに持続させるか


「がんばろう!」と気合を入れて始まったものの、途中で息切れしないために、夏休みの位置づけと目標設定を子どもと一緒に考えておきましょう。

子どもたちは大きな壁を乗り越えために、さまざまな要素が必要になることを夏休み中に学びます。

学習を継続していくための気力・体力
自分を奮い立たせるための動機
できないことがあってもねばり強く考えぬく忍耐力
わからない所をそのままにせず、着実に解決していく本気力

こういった壁を1つ1つ乗り越えていった先に成長が見えるはずです。
そして、気持ちを高めるための要素の1つとして、行きたい学校・行かせたい学校を決めておきたいですね。

志望校設定は、いまの成績から現実的なラインであるのかどうかは深く考える必要はありません。

むしろ、その学校の合格のために家族が一丸となれる学校が第一志望校となります。
合格可能性や併願は、秋以降に塾のスタッフと詰めていければ問題ありません。
また、一旦決まった第一志望校が、状況に応じて変更になっても良いのです。
夏休み前に一定の方向性を決めておくことが大切です。

志望校が具体化できると、学習面でどのような点に注意すべきか想定することができるため、次のステージにあがって学習計画を進めることが可能になります。

志望校が決まったら考えること
・優先すべき教科は?
・どの単元を重点的に強化すべきか?
・解答形式・時間による意識の持ちようは?
(途中式を書く・短時間での処理能力をあげるなど)

5.科目ごとの学習目標を決めよう!

長い休みであることに期待しすぎると、いま目の前にある課題をすべてクリアできるという錯覚に陥りやすくなります。
あれもこれもと漠然とした目標を掲げていると、とりあえず「やっただけ」となり、本人は頑張っているつもりでも学習効果に結びつかない場合があります。

次の例のように科目ごとに最小限の課題設定をしてみると良いでしょう。

国語・・・読解演習は授業にまかせ、知識問題を日々家庭内の決まった時間に進めていく
算数・・・特定の単元(苦手であったり、志望校に頻出のもの)にしぼって学び続ける。
あるいは、計算と小問系の問題を毎日トレーニングする
社会・・・今までのテストを活用して、地理の不足している知識の穴埋めをする
理科・・・知識系は9月以降に再チェックするとして、物理・化学系の問題に数多くふれてみる

課題は、各科目1つで充分です。
その課題がクリアできれば、自信につながり、9月以降の直前学習に弾みがうまれるはずです。

「夏休みにすべてを挽回するんだ!」という気持ちを持つことは良いのですが、実際にはすべてを定着することは無謀な目標ですから、必要な課題を設けてみて、それがクリアできたら次の課題へ進むという方が、積極的に学ぶ姿勢を維持できます。

今回は、夏休み中の学習についてお伝えさせていただきました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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