
高校入試の数学で点数を伸ばすには、「正しい教材の選び方」と「効果的な学習法」の両輪が欠かせません。
ここでは塾・教科書・参考書の活用法に加え、最新の学習研究や実践例から導かれた効果的な学習方法をまとめました。
高校受験対策の数学の勉強において、参考書の選び方や成績の上がる勉強法に悩んでいる人は、ぜひ読んでみてください。
1.塾に通っているならテキストを徹底活用
塾のメインテキストと演習用サブテキストは、何度も繰り返すことで最大限の効果を発揮します。
これらの教材は入試に出やすい問題や解法パターンが反映されており、間違えた問題を放置しないことが成績アップの近道です。
ポイントは、「なぜその解法が使えるのか」を自分で説明できるようにすること。これが理解度を測るバロメーターです。
2.塾に通っていないなら教科書ガイドを活用
市販教材を選ぶなら、まずは教科書ガイドが第一候補。予習にも復習にも使えます。
重要なのは「答え合わせの後」に解説を読むこと。先に答えを見てしまうと、思考の訓練になりません。
苦手単元は、教科書ガイドで基礎固めをし、その後市販問題集で応用に進む流れが効率的です。
中学教科書ガイド 数学 1年 東京書籍版 (中学教科書ガイド)
3.追加で参考書を買うなら“定番”を選ぶ
学研・文英堂・数研出版など信頼性の高い出版社の教科書準拠型参考書を選びましょう。
基礎→標準→応用の流れで取り組むと、実力が段階的にアップします。
高校入試 合格BON! 数学 新装版: わかるまとめとよく出る問題で合格力が上がる
はいちの楽しくなる数学 中学1年 とある男が授業をしてみた (シグマベスト)
難関校を目指すなら「最高水準特選問題集」もおすすめです。学年別にハイレベルな問題に挑戦することができます。
4.最新研究から見えた効果的な学習法
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基礎から応用へ段階的に進める
「分かる」から「使える」へ移行するためには、教科書例題や標準問題を完璧にしてから応用へ。
スモールステップで進めることで、難問への抵抗感が減ります。 -
学習スケジュールと休憩の組み合わせ
集中力は無限ではありません。1時間勉強したら10〜15分の休憩を入れるポモドーロ型学習は効率アップに有効です。
週ごとにテーマを絞ることで、学習の抜け漏れも防げます。 -
デジタル教材の活用
オンライン学習ツール(例:Khan Academy、19ch(塾チャンネル)など)は、紙教材だけの学習よりも成果が出やすいという報告もあります。
特に苦手分野の確認テストや短時間演習に向いています。他にもYouTubeサイトで単元のワードで検索してもたくさんの解説動画が見つかりますよ。 -
メタ認知(振り返り)を取り入れる
問題を解き終わったら、「どう考えてこの方法を選んだのか」を自分の言葉でまとめます。
この振り返りは、公式の暗記よりも定着効果が高いとされます。 -
保護者のサポート
結果だけでなく、思考プロセスに注目してください。「どうしてそう考えたの?」という質問が、子どもの思考を深めます。
5.ポイント:数学力を伸ばす思考習慣
数学は、「わからない」から「わかる」に変わる瞬間が大きな成長ポイントです。そのために大切なのが、日々の思考習慣です。
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すぐに答えを見ない
例えば、一次方程式でつまずいたとき、すぐ解答を見るのではなくまずは自分のノートや教科書の例題を見返してみましょう。
「前に似た問題があったけど、どこが違う?」と自問したり比較することで、知識を引き出す力がつきます。目安として5分〜10分は粘ってみましょう。 -
間違い方も記録する
「符号の計算をミス」「変数の置き換えを忘れた」など、自分のミスの“原因”までノートに書き残します。
ミスノートを作って1週間ごとに見返すと、「この計算パターンのときは符号注意!」と意識が働き、同じミスを減らせます。 -
“解き方の理由”を言語化する
例えば2次方程式を因数分解で解いたとき、「なぜ解の公式ではなく因数分解を選んだのか」を声に出して説明します。
説明できない場合は理解が浅い証拠。教科書や塾の解説で理由を確認すると、応用問題でも迷わなくなります。 -
小さな成功体験を積む
昨日解けなかった図形の証明問題が、今日は自力で書けたというときは、「よし、1歩進んだ!」と意識的に喜びましょう。
脳は達成感を覚えると学習意欲が上がるため、やる気の持続につながります。
こうした習慣は、入試本番でのひらめきや応用力につながります。
6.中学生と保護者へのメッセージ
中学生のみなさんへ
ミスを恐れず、自分の言葉で説明できる理解を目指そう。
保護者のみなさんへ
学習時間よりも学びの質に注目を。挑戦する姿勢を支える環境づくりが力になります。
そのためにも、早い段階から高校受験を見据えた学習習慣と環境を整えてあげましょう。
紹介したこれらの方法を実践すれば、入試数学の得点力はもちろん、論理的思考力や自己管理力も鍛えられます。
焦らず、着実に一歩ずつ進んでいきましょう。
7.付録:高校情報誌の活用
首都圏の高校受験情報誌をご紹介します。
他にも地域別(県別)、私立向け、推薦入試ガイドなど、調べるとたくさんありますので自分の目標にあった情報誌を手に入れて、勉強の合間にながめるだけでも受験勉強のモチベーションになりますよ。















