センター試験過去問対策!数学の勉強法

笑顔の高校生

センター試験数学の概要

センター試験の数学は数学ⅠAと数学Ⅰ、数学ⅡBと数学Ⅱに分かれていますが、
数学ⅠAと数学ⅡBの受験者が多いので、ここではⅠAとⅡBについて話を進めていこうと思います。

1.数学ⅠA

大問は4~6問に分かれていて、2014年度までは

第1問が数と式・集合と命題
第2問が2次関数
第3問が図形と三角比
第4問が確率

という問題構成でしたが、高校のカリキュラムが変わった2015年度以降は整数・データの分析といった範囲が入ってきたため、選択形式の大問ができました。

2017年度のセンター試験の構成は

第1問が数と式・集合と命題・2次関数
第2問が図形と三角比・データの分析
第3問が確率
第4問が整数
第5問が図形

で3~5のうち2問を選択という形式になっています。

2. 数学ⅡB

大問は4~6問に分かれていて、2014年度までは

第1問が図形と方程式・三角関数・指数対数から2分野
第2問が微分積分
第3問が数列
第4問がベクトル
第5問が確率統計
第6問がプログラム

で3~6のうち2問を選択という形式になっていました。

2015年度以降は、第6問のプログラムがなくなり、3~5のうち2問を選択という形式になっています。
どちらにも共通する特徴としては、大問の中で一連の流れになっている解答を穴埋めしていく形式になっていて、数字ごとにマークをしていく解答方式になっているので、当てずっぽうで書いて正解

することはかなり難しいですが、マークの数を数えればケタ数がわかり、計算間違いやミスに気づけるという利点があるということです。
また、大問の中で一番最後の問題だけは一連の流れとは違った形で、かなり応用的な内容を問われることがあるというのも特徴の一つです。

ですので、大問の最後の問いだけ正解できなかったという方も多いかと思います。

3. 目標の設定

では具体的にどういった勉強法が必要かというところですが、その前にまずは自分がセンター試験で何点取りたいのかという目標を立てることが大事です。
60点、80点、満点、どの点を目標にするかによって到達しないといけない地点が変わってきます。

60点というのはそれぞれの大問の最後の問題は解ききれなく他でも少しミスをしてしまう程度、80点は大問の最後の問題もほとんどできる状態でミスがいくつかある程度、満点はミスがないあるいはミスをしてもすぐに気づくことができる状態になります。

自分が最終的に何点必要かを他の科目との兼ね合いからしっかり考えて勉強時間の配分を決めていかないと、全ての科目が中途半端になってしまい痛い目に合う可能性がありますので注意しましょう!

4. 引き出しを作ることと基礎能力

まず数学の分野というのはⅠAⅡB全て合わせて15分野程度しかありません。

1分野の中で出題される問題形式というのは多くて20通りぐらいになります。
もちろん数字の違い、問われ方の違いを含めたら無限に問題はありますが、考え方としてはその程度しかないということです。

ですので、単純計算すると問題を解くために必要な考え方を300通り使いこなすことができれば、全ての問題が解けるはずということになります。

例えば「外接円の半径」→「正弦定理」、「最大値最小値を求める」→「グラフを描いて視覚的にとらえる」などがこれにあたります。
このように一つの問題に対して一つの考え方を身につけることを私は「引き出しを作る」と呼んでいます。

しかし、そのためにはまず必要な公式をしっかり暗記し、計算の手順を正しく行うことができる技術が必要になります。
これはどれだけ問題量をこなしたかと普段からどれだけ工夫を意識して計算しているかに関わってきます。

いくら工夫して思考を凝らしても問題量が少ないと計算能力は定着しませんし、ただなんとなく問題量をこなしても計算は速くなりません。
まずは自分の使っている問題集がA問題(チェック)、B問題(ステップ、トライアル)、C問題(章末問題)に分かれているとしたら、A問題を重点的に解いて、引き出しを作る前に必要な基礎能力を身につけていきましょう!

次に「引き出しを作る」ためにB問題、C問題を解いていくことになりますが、ここで先ほどの目標が関係してきます。
目標が60点であるならばB問題まで解ければ問題ありません。
(もちろん問題集によってレベルの差はありますのでそこは考慮が必要ですが)もし80点以上を目指すのであればC問題まで解きましょう。

(問題数が足りない場合はC問題と同じレベルの問題集を一冊手に入れて、それも解いていく必要があります)必ず意識してほしいことは、問題を解く際に、「問題形式と解法を体系的に結びつける」ことです。
こういう問題が出たらこうやって解けばいいということをインプットする作業をするということになります。
これがどれだけ早くできるかが問題を解くスピードに影響します。

そして、この作業が300通り終わったら次の段階に進めるようになります。

5. 引き出しを開ける能力と過去問

「引き出しを作る」ことが終わったら、あとは「必要な引き出しを開ける」ことができればいいわけですが、そのために過去問を使うことが最も効果的です。

センターの過去問は現在では追試の問題も入れると全部で30回を超す量のものがあります。
まずはそのうち20年前ぐらいのものから10年分を設問ごと(単元ごと)に解いていきましょう。

設問ごとに解いていくことにより、問題形式が同じ問題の出題のされ方のパターンが見えてくるようになります。
このパターンの問題はこの引き出しを開ければいいんだというのが見えてくるようになったら、その「引き出しのカギ」を手に入れたと思ってください。

解けなかった問題はしっかり解説を読み、その問題を解くための「カギ」がどこにあったのかを必ず理解するようにしましょう。

次に最新の10年分を年度ごとに解いていきましょう。
時間配分を考えたり、自分の苦手分野を浮き彫りにするためです。
時間が足りなかった場合は、どこに時間がかかったかを考えてください。
基礎能力なのか、引き出しがしっかり作れていなかったからなのか、引き出しのカギが見つからなかったからなのか、それによってその後やらなければいけないことは変わるはずです。

苦手分野はなぜ苦手なのかも同じことです。
自分の今いる段階を考えて勉強していくことによって無駄な時間をなくしていきましょう。

6. 満点を取るためには

満点を取るために必要な力は「ミスをしたら瞬時にミスをしたことがわかる力」です。

人間なので誰にでもミスはありますが、ミスをした時にすぐにそれに気がつけるかどうかが大事です。
そのためにはある程度答えを予測しながら計算をしていくことが重要です。
自分が予測していた答えとまるで違う数字が出てきた時に、おかしいと思ってすぐに引き返せる人は、ミスによって時間がなくなるということはありません。

また、センター試験でマークのケタ数が合わなかった時に、自分がどこで間違えたかすぐにわかる人も同様です。
普段から答えを予測して計算や解答をすることによって少しずつこの力が身についていきますので、満点を取りたいという人は是非普段から意識するようにしましょう。

7. まとめ

センター試験の数学の勉強には段階があります。

自分に今必要な力がどの段階なのかを意識して勉強していくことによって、センター試験の点数を伸ばす効率は格段に上がりますので、しっかり自己分析をして勉強にとりかかるようにしていきましょう!

①必要な基礎能力を身につける(公式の暗記、問題集のA問題を徹底的に解く)

②引き出しを作る(60点目標ならB問題、80点以上ならC問題+αの問題集)

③引き出しを開ける(過去問を10年分設問ごと→10年分年度ごと)

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