牛乳にレモン汁を入れるとヨーグルトのようになるのは、なぜですか。(Qたろうくん)

ヨーグルト

あたためた牛乳にレモンの汁をまぜると固まってヨーグルトのようになりますね。 レモンティーにミルクを入れた場合、その表面にまくができますがこれも同じものです。 これは、牛乳にたんぱく質というものがふくまれていて、それが変化するためです。
たんぱく質は、肉や魚やマメなどに多くふくまれていますが、ヒトの体をつくる元になる大切なものです。 たんぱく質が体に入ると、消化されてアミノ酸に分解されます。 そして、そのアミノ酸が全身に運ばれて、ふたたびタンパク質に組み立てられてヒトの体が形作られるわけです。

さて、そのたんぱく質は、条件によっていろいろな状態になります。(これをたんぱく質の変性といいます) たとえば、ゆで卵では、熱を加えることで、たんぱく質のかたまりである白身の部分が固まってしまっています。

では、レモンの汁を加えた場合はどうでしょう。
レモンの汁のように酸っぱい性質を酸性といいます。牛乳には酸性になると固まりやすいたんぱく質 (カゼインといいます)が80%ぐらいふくまれています。 ところで、たんぱく質のつぶは電気を持っていて、その電気の力でたんぱく質どうしが反発しあっているため、 ふつうは結びつきが弱い状態です。 そこに、レモンの汁を入れて酸性にすると、電気がへり、たんぱく質のつぶは結びつきやすくなります。 その結果、固まってヨーグルトのようになるわけです。

この実験は簡単にできるので実際にためしてみるとよいですね。 レモンの汁がない場合には、レモンと同じ酸性の酢でもできますが、味は…いまいちのようです。

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