どうして鏡に自分がうつるんですか?(ぶーこさん)

鏡

これはあたりまえのようでいて、おもしろい質問ですね。
まず、なぜほかの人が見えるかについて考えてみましょう。

そもそも暗くては何も見えませんから、光(明るさ)が必要ですね。日光などがほかの人(見られる人)をてらすと、顔や体にあたった光がまわりにはね返されます。その光は自分(見る人)の目から入り、脳に伝わります。するとその形から「むこうにお友だちがいる!」とわかります。 さて、自分では、自分の体全体を見ることはできません。 なぜなら、「自分(見る人)」が同時に「ほかの人(見られる人)」になることはできないからです。

ところで鏡という道具を使うとどういうことになるでしょう。鏡には「きた光をそのままはね返す」という性質があります。表面がなめらかな金の板がピカピカと光って見えるのも、この性質があるからです。鏡は、ガラスにアルミや銀という金ぞくをとくしゅな方法ではりつけています。この鏡の性質により、自分の体から出た光を、ほかの人から出た光と同じように見ることができます。つまり、鏡を使うと「自分」を「ほかの人」と同じ立場におくことができるので、自分で自分じしんを見ることができる、というわけです。

ところで、ネコに鏡を見せると、うなり声をあげて鏡をにらみつけます。
これは鏡にうつった自分を見ても、ネコにはそれが自分のすがただということがわからずに、ほかのネコだと思いこんでしまうからです。

人以外の動物で、鏡を見て自分がうつっているとわかるのは、サルとイルカだけだと考えられていましたが、最近、ゾウにもその能力があるということがわかりました。 ニューヨーク市の動物園にいる「ハッピー」というゾウは、顔にしるしをつけられると、鏡を見ながら何度も鼻をしるしにこすりつけて、確かめようとしたそうです。
鏡を見て、自分がうつるのがふしぎだなと感じることができるのは、それだけ高い能力があるということですね。

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