なぜメダカは流れに逆らっておよぐのか? (かめたん命さん)

メダカ

メダカはもともと流れがゆるい小川や田んぼにすんでいます。
その行動を観察すると流れに逆らって泳ぐようすがよくわかります。
多くの魚には、頭から尾にかけて側線という感覚器官があります。そして、この側線で、水流や水圧や振動を感じています。ところが、メダカの場合、体のほうにではなく、頭と目のまわりに側線があります。(頭部側線といいます)つまり、脳に近いところに感覚器官があるため、水の中の危険をより早く知ることができるわけですね。メダカはこのようにして、まわりのようすを目で見たり感じたりして、流れに逆らって泳いでいるわけです。(こういう行動を追随行動といいます)

このような行動をとる理由のひとつは、すみなれた環境から流されてしまわないようにするためです。これは川のすむ魚に共通する性質で、「ヨシノボリ」という魚のようにむねのきゅうばんで川の底の石にはりつくものもいます。 また、もうひとつの理由として、流れに逆らって泳ぐことで上流から流れてくるエサをとりやすいということもあります。
ただ、メダカは泳ぐ力が弱い魚なので、自然の状態では石や水草などで流れが弱くなっとところで体を休めます。
ですから、水そうで飼うときはろか装置(フィルター)などで強い流れをつくると、泳ぎつかれて死んでしまうことがあります。

ところで、メダカはいろいろな環境に対応できる魚です。
淡水(塩からくない水)だけでなく塩分があっても生活できるため、河口の汽水域でも生きていくことができます。 また、真冬の氷が張った池などでも、低水温にたえることができます。

さて、メダカを飼うときに絶対にしてはいけないことは、飼っているメダカを川に放流することです。 なぜなら、ひとつひとつの川には、それぞれちがう遺伝子をもった野生メダカがいるため、ちがう種類のメダカを放流してしまうと、生態系がこわれて、その川に昔からすんでいるメダカを絶滅させてしまうおそれがあるからです。

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