スズメバチはどうして攻撃的なの?(けんけんくん)

スズメバチに襲われる少年

スズメバチは、ハチの中でもとても進化した仲間で、女王バチ・働きバチ・雄バチが 集団で生活をしています。
1ぴきで冬を越した女王バチは、春には巣をつくりながら たくさんの働きバチを産みます。そして、夏の間はどんどん巣を大きくしていきますが、秋になると新しく産まれた女王バチが雄バチといっしょに巣から飛び立ちます。
そして、子孫をのこすために交尾をしますが、そのあと雄バチはすぐに死んでしまい、 女王バチは冬を越すために土の中やくさった木の間にもぐりこみます。

さて、人を攻撃するのは、スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチのように集団生活をするハチです。 産卵管が変化した毒針でさすのですが、 一度さすと針がぬけてしまうミツバチとはちがい、 強力なあごで相手にかみついたまま、何度もさすことができます。 さらに、ふりまいた毒が体や服にかかると、そのにおいで、ほかのハチも興奮して攻撃するようになるのでとても危険です。
ただ、これは巣に近づく敵から巣を守るための行動です。 巣に近づくものがあると、見張りの役目のハチが回りを飛とびながら、 大アゴをかみ合わせ、「カチカチ」と音を出します。
このときゆっくりと巣からはなれるようにするとさされることはありません。

ところで、スズメバチには黒い色を攻撃するという性質があります。これは、幼虫やさなぎをとりにくる動物を、 目や耳の穴(どちらも黒く見えます)を攻撃することで追い払うようになったためといわれています。
ですから、野山に入るときは黒っぽい服装はさけた方がよいということがわかりますね。それでも、スズメバチにさされてしまったら、どうしたらよいでしょうか。
まずハチをはらい落とし、身をかがめてその場から急いではなれましょう。そして、さされた場所を水で洗い、毒を手でしぼり出し、病院に行きましょう。
スズメバチに一度さされると、体の中の免疫システム(体の中に入ってきた危険な物質を攻撃するシステム)が反応し、 2度目にさされたときにショック症状をおこすことがあります。
息が苦しくなり血圧が下がるので、人によっては死んでしまうこともあります。万が一スズメバチにさされたときは、急いで治療を受けましょう。

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