台風はどうして発生するのですか?(Q次郎さん)

テレビの台風情報

台風は、日本のはるか南の海上 (赤道近くの西太平洋)で発生 赤道のあたりでは、太陽の日ざしが強いので、海水がどんどん蒸発して 水蒸気になります。 このしめりけをふくんだ暖かい空気はまわりにくらべると軽いので、上へのぼる空気の流れができます。 (これを上昇気流といいます)

ところで、上空にのぼると気温が下がっていきますが、 水蒸気(気体なので目に見えません)には 気温が下がると水(目に見える水滴)になりやすいといういう性質があります。 そして、水蒸気が水になるときに熱を出すので、それが台風のエネルギーの元(もと)になります。 (ふつうの台風で元になります。(ふつうの台風で広島 ・長崎 に落とされた原子爆弾の1~10万個分のエネルギーがあると言われています)

そうしてできた水のつぶが台風の雲をつくります。 また、空気が上昇すると、その場所の空気がへり(気圧が下がり)、 それをおぎなうようにまわりから空気が流れこむように強い風が吹きます。

ところで、台風の写真を見ると、きまった向きにうずができていますね。 じつは、このうずは、地球の自転が原因で はたらく力(コリオリ・フォースといいます)のせいで向きがきまります。 北半球では、北向きの風は東に、南向きの風は西の方向に曲げられるので、その結果、台風にはいつも左回りに風が吹きこむことになります。 これに対して、南半球にあるオーストラリアの台風では右回りに風が吹いています。

こうしてできた台風は、海水面の温度が28度以上のとき、 蒸発する水蒸気が多いため発達をつづけますが、 日本の近くにくると海水温が低いため、勢力が弱まるのがふつうです。 ただ、異常気象などで、日本の近くの海水温が高い状態がつづくと、 台風がどんどん成長をつづけ、大きな被害をもたらすことがあるので注意が必要ですね。

ちなみに、大西洋の北部やアメリカの北東部などでは、 タイフーン(typhoon)とはよばずにハリケーンとよびます。同じく、インド洋北部・南部や、太平洋南部では、 サイクロンとよびますので、覚えておくとよいでしょう。

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