「雨」にまつわる、ことばの話。

元気が出るブログ表紙

今年もまた、雨の多い季節がやってきました。
雨降りのお天気は、私、あまり好きではありません。
というより雨降りだと(当たり前ですが)傘を持って出かけなくてはいけません。
忘れちゃうんですよね、傘。

それはもう、お店にも、電車にも、校舎にも。
でも「雨」にまつわる言い回しには、日本人の良さを感じるものが多くあります。
挨拶のときに「お足許の悪いところ」というのは、よく耳にします。
思えば、車もなく舗装もされていなかった時代の雨の日の外出はさぞ難儀だったことでしょう。
「せっかく来てくれたのに、雨ですみません」と前置きしたくなる気持ちは、よくわかります。

帰ろうとする来客を引き留めるように降る雨は「遣らずの雨」。
「ほら、降ってきたから、もう少しのんびりしていきなさいよ」
人の、いささか勝手な解釈のようではありますが、心の広い言葉です。
久しぶりに雨が降った時には「いいお湿りで」などと言ったりします。
降りすぎても、降らなすぎても困るのが雨。この言葉には、「やっと降ってくれた、ありがたい」という響きが感じられます。

恵みにも、災いにもなるけれど、生きることと切り離すことができなかった雨。
だからこそ、たくさんの言葉が生まれ、使われ続けてきたのでしょう。
美しく、やさしい日本語を、いつまでも残していきたいものです。
あ、傘も、忘れないように気をつけよう、今年こそ。

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