中学入試 国語 出題作品紹介 ステップ 重松清

“リレー”で渡す人間の“本能”

出題作品

ステップ (中公文庫)

ステップ (中公文庫)
書名:ステップ
著者:重松 清
刊行日:2009/3/1

出題校

北鎌倉女子学園中学校、千葉日本大学第一中学校

出題ページ

P257 それって人間の本能なのかもしれない
千葉日本大学第一中学校 出題

あらすじ

若くして妻を亡くし、男手一つで娘を育てている武田健一(けんいち)が、親類や周囲の人たちとともに歩んでいく10年を描いた物語です。

ポイント

「バトン」からの出題です。

5年生になった娘の美紀(みき)の運動会のリレー練習がうまくいかないと、健一が会社の同僚の女性に打ち明けると、思いがけない言葉が返ってきます。

表題はその女性が言った言葉で、その真意を答えさせる問題でした。

“それ”とは直接的には「運動会のリレー」を指しますが、彼女は“リレー”をより広い意味、人間の存在を次の人に受け渡していく“本能”だととらえたのです。

幼い頃に母を亡くした美紀にとっては、バトンの受け渡しであっても、そこにリレーの本質、すなわち人間の“本能”を感じとって緊張してしまう、という答えを選択します。

人間が永遠に生きていくことはできませんが、存在を引き継ぐことはできます。

人間の“本能”としての“リレー”を絶やさず生きていきたいものです。

執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦
速聴読をする女の子小学生が自主的に多読できる読書プログラム
読むとくメソッド®ことばの学校
目と耳で読む速聴読!
国語力アッププログラム
ことばの学校ページはこちら

まずは資料請求・体験から

資料請求/体験フォーム