
物理はイメージである
「物理はイメージである」。これが筆者が長年の学びと指導を経てたどり着いた”核心”です。
今では生徒たちに「物体が実際にどんな動きをするのかは物体の気持ちになって考えてみればわかる」ということを伝えています。
物理に応用問題はありません!
つまり、要素や計算が多い一見難しそうな問題であっても、解法は基礎的な問題と同じように解けます。
イメージして理解さえしてしまえば実は簡単な科目なんです。
物理は難しいという概念は捨てて、楽しみながら物理を学びませんか?
1.物理が苦手な人の特徴
物理が苦手だという人は、次のような考え方をしてしまう傾向があります。
物理への苦手意識を持っている人は、まず公式の成り立ちや、その公式がどんな状況を表しているのかを理解しましょう。自分のことばで説明できるまで、自分の頭で考えることが大切です。
問題に対して、なぜその公式が使えるのか?をなんとなくではなく、理由をしっかりと言えるまで理解しましょう。
2.おすすめの勉強法
物理の入試対策で意識すべき点としては、とにかく「力学」の分野が重要であるということです。
なぜなら、どんな分野の問題も「結局は力学の問題」に行き着くことが多いからです。
筆者がおすすめする勉強法のポイントは、「まずは力学から」「週末に時間を取って」の2つです。
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どこから始める?:力の作用図を描いて、軸を設定して、運動方程式を立てる
図を描いて、イメージして、まず力学の基本の解法をマスターすることから始めましょう。 -
いつやる?:時間が取れる日に集中してやる
物理に限らず理系科目は、毎日コツコツというよりもまとまった時間に集中して取り組む方が効率的です。週末などのお休みにじっくり演習問題を解きましょう。
3.問題集・参考書の選び方
どんな問題集を使うかは、志望大学の問題の系統によって変えたほうがよいと思います。
最上位の国公立大学とそれ以外の大学の問題の違いは、問題の中で誘導が有るか無いかであるとも言えます。誘導が有る無しで難易度に大きく差がでます。
また、誘導がある問題の中でも実数が示されていて数値で回答する問題ですとイメージしやすく解きやすいですが、全て変数の文字で表されている問題ですと難易度があがります。
まずは志望校の過去問をチェックして、上記のような視点で分析しても良いので、どんな系統の問題が出題されているのかを確認しましょう。
問題集や参考書もその系統に合わせたものを選び、出題の系統と傾向に慣れておくことが重要です。
4.受験までに特におさえておきたいポイント
次元・単位の確認
物理では基本的には全ての値に次元(単位)があります。
答えの次元を確認することは、計算間違いを減らすのにとても役立ちます。
最初のうちはなかなか慣れませんが、まず答えの次元はなにか?を考えてみましょう。
自然にできるようになるととても有利で、共通テスト等の選択問題では、次元のチェックをするだけで選択肢を絞れることが多いです。
使える文字の確認
問題の中で解答に使っていい文字が指示されている問題がほとんどです。当たり前ですが、解いていく中で自分で設定した文字は使えません。
最初に問題を読む際に使っていい文字には丸印をつけて、解答に自分が設定した文字が入っていないかということを確認をするクセをつけましょう。
解く順番の基本戦略
大学の傾向、難易度にもよりますが、だいたいの場合、物理の問題を解く順番は
電磁気→力学→波動・熱力学・原子
という順番がオーソドックスな順番です。
なぜなら電磁気は取っ掛かりやすい問題が多く、力学は計算が複雑な可能性がありますが、必ず基本通りに進んでいけば解ける問題です。
そして、波動や熱力学は少しひねられた問題やテクニックを要する問題になり、後回しにされる可能性があるからです。
大問が3問ある大学だと力学分野から1問、電磁気分野から1問、その他から1問というのが多い出題のされ方なので、普段からその順番に解くようにしていると本番で迷いがなくなります。
5.まとめ
物理は難しい科目ではありません。
しっかり公式を理解し、正しい進め方で解いていけば、必ず答えにたどりつけます。
志望校の傾向に合わせてしっかり問題演習を繰り返し、合格を勝ち取っていきましょう。








