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理科の質問箱

元素とは何?意味と歴史をわかりやすく解説―ニホニウム命名までの道のり(徳川Q太郎くん)

元素

「元素」ってなんだろう? ―古代ギリシャから、日本が名づけた元素まで

宇宙の物質はすべて原子が集まってできています。(Q08.を見てみよう)

それらの原子の種類を元素といい、もっとも軽い(そして宇宙でもっとも多い)水素をはじめ、現在では全部で118種類が確認されています。

古代ギリシャの「4つの元素」

ところで、「元素」ということば自体は、古代から「物質の大元」という意味で使われていました。

たとえば紀元前のギリシャでは、アリストテレスという人が「世界は水・土・空気・火の4つの元素からできている」という説をとなえていました。あらゆる物質は、これらの元素がいろいろと形を変えたり組み合わせたりすることで作られていると考えたわけです。

中世の「錬金術」がもたらしたもの

中世になると、東洋でも西洋でも「錬金術」が流行しました。これは「かんたんに手に入る金属を高価な金に変えてしまおう」というこころみです。

じっさいには、金はほかの物質が結びついてできているわけではないので、錬金術はすべて失敗に終わりました。しかし、金を作りだそうとしてさまざまな実験を行ったおかげで、科学が発達したという面もあります。

ラボアジエと、はじめての元素表

さて、現在のように、原子の種類という意味で「元素」ということばが使われ始めたのは18世紀のことです。

フランスのラボアジエは、1789年に33種類の元素表を発表しました。その中には「熱素」や「光」など、今では元素とは考えられないものもふくまれていますが、その他は今の元素と同じものです。

その後、ラボアジエは、フランス革命に巻きこまれ死刑になりましたが、もし長生きをしていたらもっとたくさんの元素を発見したかもしれません。

当時は、物質に熱や電気を加えて分解することで元素を探していましたが、このような方法を続けることで19世紀後半までに、64種類の元素を発見することができました。

メンデレーエフの「周期表」

そのころ、ロシアのメンデレーエフは、それまでに発見された元素を小さいものから順にならべると、物質の性質に一定の規則があることに気づき、それらを「周期表」として発表しました。

この考えは初めは信じられていませんでしたが、「周期表」の規則通りに、ゲルマニウムやガリウムが発見されました。

すると今度は、「周期表」のあいているところには当てはまる元素があるはずだ、という考えから、元素探しが始まり、1940年ごろまでに自然界にある92種類の元素がすべて発見されました。(92番目は元素の中でもっとも重いウランです)

人工的に作られる、新しい元素

その後も新しい元素が発見されていますが、これらはすべて原子どうしを高速でしょうとつさせるなどして人工的に作りだしたものです。

日本がつけた元素の名前「ニホニウム」

日本の理化学研究所の研究グループは、加速器というそう置を使って、2004年7月にはじめて113番目の元素を作りだすことに成功しました。

その元素は、わずか1000分の2秒ほどという、まばたきよりもはるかに短い時間のうちにこわれてしまいます。研究グループは、2005年、2012年にも合成に成功し、20年以上にわたって根気強く実験を続けました。

そして2015年12月31日、この113番元素の発見が国際純正・応用化学連合(IUPAC)によって正式に認められ、日本の研究グループに元素の名前をつける権利(命名権)が与えられました。

翌2016年11月30日、その名前が正式に決定します。元素名は「ニホニウム(nihonium)」、元素記号は「Nh」。

アジアではじめて、そして日本ではじめて、元素に名前をつけることができたのです。今、みなさんが理科の教科書で見る周期表の113番には、日本の名前がのっているというわけですね。

なお、このとき同時に115番モスコビウム(Mc)、117番テネシン(Ts)、118番オガネソン(Og)の名前も決まり、周期表の第7周期が完成しました。

ぜひ、加速器についてホームページで調べてみよう。

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