
こんにちは!国大Qゼミです。
いよいよ12月。受験本番の足音が近づいてきましたね。 この時期、多くの受験生が本格的に取り組むのが「過去問演習」です。
しかし、ただやみくもに問題を解いて丸付けをしているだけでは、貴重な時間を無駄にしてしまうかもしれません。
「過去問はいつから、何年分解けばいいの?」 「解いた後の復習って、どうやれば効果的なの?」
そんな高3生の疑問に答えるべく、今回は12月から始める私立大学の過去問演習の「正しい進め方」について、徹底的に解説します!
なぜ「今」過去問を解くのか?
基礎学習を終え、いよいよ過去問演習に入るこの時期。過去問を解く目的は、大きく分けて以下の3つです。
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敵を知る(傾向分析):
- 志望校の出題形式(マーク式か記述式か、など)
- 頻出分野や問題の難易度
- 試験時間と問題量のバランス
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己を知る(弱点発見):
- 自分の苦手な分野や、失点しやすいパターンの特定
- 知識はあっても「解き方」が分かっていない問題のあぶり出し
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戦略を練る(時間配分):
- 本番で時間内に解き切るためのペース配分
- 「捨てる問題」と「確実に取る問題」の見極め
12月からの演習は、これらを意識して「本番で1点でも多く取るための戦略」を立てるために行うのです。
12月からの具体的な過去問スケジュール&進め方
では、具体的にどう進めればよいのでしょうか。ステップバイステップで見ていきましょう。
STEP 1: 優先順位と目標年数を決める
まずは、志望校の優先順位(第一志望、第二志望、滑り止め)を明確にします。その上で、各大学の過去問を何年分解くかを決めましょう。
- 第一志望校: できれば5年分。学部・学科が複数ある場合は、志望する学部・学科のものを最優先で。
- 第二志望以下の併願校: できれば3年分。
Q. 理想の年数分、過去問が手に入らない場合は?
最近の赤本(過去問集)では、掲載年数が少ないこともありますね。その場合は、まず掲載されている年数分(例えば3年分)を完璧に仕上げることを最優先にしてください。
それでも演習量が足りない、もっと傾向を掴みたいという場合は、以下の方法を試してみましょう。
- 同じ大学の「他学部・他学科」の問題を解く: 全学日程や共通テスト利用以外の個別日程の場合、同じ大学であれば出題傾向や難易度が似ていることが多いため、非常に有効な練習になります。
- 傾向が似ている「他大学」の問題を解く: 講師に相談し、出題形式やレベルが近い大学の問題を選んでもらいましょう。
無理に古い過去問(例えば5年以上前)を探す必要はありません。入試傾向が現在と大きく変わっている可能性もあります。まずは手に入る分をしっかり分析することが合格への近道です。
STEP 2: 解く順番を決める(古い年度から?最新年度から?)
よく「最新年度から解くべき?」と聞かれますが、どちらにもメリットがあります。
「古い年度から」解く方法の特に良い点は?
- 古い年度で基礎的な傾向を掴み、徐々に最近の傾向に慣れていくことができるため。
- 最新年度を直前期(1月)の「力試し用」として残しておく戦略が取れるため。
Q. 最新年度を1月まで温存すべき?
「最新年度を直前期まで温存する」のは一つの方法ですが、無理に温存する必要はありません。
例えば、「最新の傾向を早く掴んで、それに合わせた対策を12月から進めたい」という人や、「併願校が多くて1月に全大学の最新年度を解く時間があるか不安」という人は、12月のうちに最新年度から解き始めても全く問題ありません。
大切なのは、「解いた年度の傾向をしっかり分析し、復習すること」です。自分の学習スタイルやスケジュールに合わせて、解く順番を決めていきましょう。
STEP 3: 「本番シミュレーション」で解く
過去問を解く際は、必ず以下のルールを守ってください。
- 時間を厳守する: 本番と全く同じ制限時間で解きます。キッチンタイマーなどで正確に計りましょう。
- 環境を整える: 静かな自習室や自分の部屋で、時間を区切って集中します。(途中で休憩を挟まない)
- マークシートを使う: 私大入試ではマークミスが命取りです。必ずマークシート(赤本についているものやコピー)を使って、塗りつぶす時間も含めた練習をしましょう。
STEP 4: 「解き直し」こそが本番!(最重要)
過去問演習で最も重要なのが、この「解き直し」と「分析」です。点数を見て一喜一憂するだけでは、絶対に成績は上がりません。
- 自己採点: まずは丸バツをつけます。
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徹底分析: 以下の観点で、間違えた問題(および、たまたま合っていた問題)を分析します。
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なぜ間違えたか?
- 知識不足: 単語や公式を覚えていなかった。
- 読解ミス: 問題文や本文を読み間違えた。
- ケアレスミス: 計算ミス、マークミス、漢字ミスなど。
- 時間不足: 時間が足りなくて解けなかった。
- 難問: そもそも難しすぎて手が出なかった(これは「捨てる問題」候補かも)。
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なぜ間違えたか?
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復習の実行:
- 知識不足が原因なら → 教科書、参考書、単語帳に戻り、該当箇所を完璧に復習します。
- ミスが原因なら → 「ミスノート」を作成し、自分がどんなミスをしやすいか記録します。
- 時間不足が原因なら → どの問題に時間をかけすぎたか分析し、次回解くときの時間配分を修正します。
合格最低点に届かなくても焦らない!
この時期、過去問の点数が合格最低点に届かないのは当たり前です。
大切なのは、「本番までに、あと何点、どこで上乗せするか」を明確にすること。解き直しを通じて、その「伸びしろ」を見つける作業こそが過去問演習なのです。
STEP 5: 演習のペースを作る
12月は、「週に2〜3年分」程度のペースで解き進めるのがおすすめです。
- (例)火曜: A大学(第一志望)2020年度を解く
- (例)水曜: 火曜の復習・分析に徹底的に時間を使う
- (例)木曜: B大学(第二志望)2022年度を解く
- (例)金曜: 木曜の復習・分析
このように、「解く日」と「復習する日」をセットでスケジュールに組み込みましょう。解きっぱなしが一番もったいないです。
1月(直前期)はどうする?
12月中に主要な大学の過去問演習と分析が一通り終わったら、1月はいよいよ総仕上げです。
- (まだ解いていない場合)最新年度の過去問を解く。
- 「解き直しノート」の徹底復習: 12月に解いた過去問で間違えた問題を、もう一度解き直します。
- 苦手分野の最終補強: 過去問分析で見つかった弱点分野を、参考書などでピンポイントに潰します。
まとめ
高3の12月は、焦りや不安が大きくなる時期です。しかし、ライバルも同じ条件で戦っています。
大切なのは、過去問演習の「質」です。 一回一回の演習を大切にし、徹底的に分析・復習することで、本番の1点は必ず変わってきます。
国大Qゼミでは、過去問の分析方法や、傾向が似ている大学の選定など、一人ひとりの志望校に合わせた個別の学習スケジュールの相談にも乗っています。 不安なことがあれば、いつでも講師に相談してくださいね。
残り時間、一日一日を大切に、最後の追い込みを頑張りましょう!応援しています!








