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親が読書する姿を見せる!子どもを読書好きにする!先人たちの読書のすすめ

国大Qゼミ 小学生のための教育ブログ

はじめに

お子さんを読書好きにさせたいと思う親心。
よくわかります。

やはり、本をたくさん読む子は勉強もよくできます。

読書好きのお子さんの保護者というのは、だいたい読書好きです。

読書好きのお子さんの保護者が塾へお迎えにいらっしゃったとき、文庫本を読みながら待っていらっしゃる姿を見ると「やっぱり!」と思うことがよくあります。

つまり、子どもを読書好きにさせたかったら、親がまず読書に親しむ背中を見せること。
まず、これに尽きると思います。

最近、本を読みましたか?
今、読みたい本はありますか?

仕事に追われ、やっととれた休暇では家事や趣味、はたまた休息に時間を費やして、じっくり読書する時間なんて取れないよ、という方も多いのではないでしょうか。

そんな保護者の皆さんの背中を押すため、今回は4人の知の鉄人たちが読書をおすすめしている言葉を紹介していきます。

茂木流 いろんな本をたくさん読む!

脳科学者の茂木健一郎は「本をたくさん読むと、それだけ広い世界が見える」と言っています。

頭は「本の読み方」で磨かれる: 見えてくるものが変わる70冊
茂木 健一郎



読んだ本を積み上げた高さから世界が見える。
100冊なら100冊の高さ。
1000冊なら1000冊の高さ
そこから遠くまで見渡せるわけです。

自分の足場は広くて頑丈な方がいいから、できるだけ多くの分野の本をまんべんなく積み上げるのがいいですね。

茂木さんは、本を読んでいるときは脳が鍛えられるとも言っており、多種多様な読書こそが脳を活性化するという脳科学者ならではの視点も興味深いです。

小林流 多様な読書が思考をアップデートさせる!

『考えるヒント』などの著書で知られる文芸評論家の小林秀雄はこう言います。

読書について
小林 秀雄



「本をたくさん読んでいけば、おのずと見えるものが違ってくる。人間は小説を読むと想像力がたくましくなる。詩を読むと感性が磨かれる。評論を読むと思考力が高まる」

読む本の分野により、読み手の鍛えられる力が異なるのだと明快に表現されています。

異なる分野の力が鍛えられ、それらの相互作用で、思考の幅も広がっていくでしょう。

小説や詩から遠ざかっている大人も多いと思いますが、次の本に詩集はいかがですか?

外山流 読書はアウトプットが肝心!

『絶対語感』『思考の整理学』などの多数の著書がある言語学者の外山滋比古はこう言います。

「読み」の整理学
外山 滋比古



「よりよく生きるため、新しいものを生み出す力をつけるために本を読む。本を読み過ぎて頭のおかしくなることもあるが、読まねばもっとおかしくなる」

言語の巨匠のことばは重く、そしてユーモラスに読書の本質を言い得ています。

本を読むことで洗練された表現に出会い、それが読み手の内面で熟成し、やがて読み手自身の言葉となって誰かの心を動かす、そんな力が読書にはありますね。

また、こんな言葉も添えられています。

「中年以降はまったく新しい本よりも、過去によかった本の読み直しをするのが賢明である」

同じ本を読んでも、その時々で感じ方が変わるという経験をされた方も多いと思います。

何度も読み直したいと思う、人生に長く影響を与えるような本との出会いは、生涯の友を得ることと同じくらい貴重なことですね。

読書家が読み終えた本をリサイクルショップに売ろうとしないのは、このせいなのかもしれません。

ニーチェ流 世界を変える!本との出会い

ニーチェ

哲学者のニーチェは読むべき本は次のような本だといいます。

一見読みにくい本に影響を受けたと感じたことはありませんか?

言い回しが難しくてすっと入ってこない、表現がきつくて読んでいてドキドキする、そんな本がいつまでも印象に残り、その後の読み手の世界を変えてしまう力を持っているかもしれません。

あなたの書架にこのような本はありますか?

まとめ

4人の知の鉄人たちの読書に対する考えの共通点は「読書量(たくさん読むこと)」の重要性だといえるでしょう。

本を読んで何を感じるかはその人それぞれですよね。

どこに膝を打ち、なにに新しさを感じるかは、まさに読み手個人の蓄積した経験の違いで全く異なるため、ベストセラーがそれほど面白くないという現象も当然起こりえます。

だからこそ、本は人生における出会いであり、偏狭せず多種多様な本を読むことに意義あるのだと思います。

ところで、この鉄人たちのことばは誰にむけられているのでしょうか。

おとな?
こどもたち?

私は二つの意味を感じるのです。

一つは、「おとな」へのメッセージとして、いくつになっても読書は大事、食わず嫌いをせずいろんな書を手に取ってみよ、という意味。

もう一つは大人の責任として、子どもたちに読書の機会を与えていかねばならないということです。

子どもたちには、勉強の合間にできた時間を上手に使って読書をしてほしいですし、大人はその子の成長に応じて、君を導いてくれる良書だよと、差し出してあげられる本の引き出しを多く持ちたいものです。

● 執筆者 荒屋剛志(あらやつよし)

株式会社理究 取締役 学習塾事業部(国大Qゼミ)を統括
学生時代から塾一筋三十数年 小学生から高校生まで
数英国理社全科目対応
保護者セミナー企画の開催、
自らも話す