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「ながら勉強」賛成?反対?
あなたはどちらを選ぶ!?

国大Qゼミ 小学生のための教育ブログ

「ながら勉強」が増加

スマホが普及した現在、音楽を聴きながら、テレビ、動画を流しながらの
「ながら勉強」をするお子さんが増えているようです。
この「ながら勉強」、時間効率のよいスマホ時代の学習法なのか、それとも悪影響なのでしょうか。

クリティカルシンキングが重視される昨今、一方の情報だけで物事は判断できないことばかりです。
相反する情報を比べ、自身の選択を決めることが重要視されています。

そこで今回はながら勉強に賛成する人、反対する人、それぞれ、なぜそのように考えるのかを分析してみて、
それぞれ「ながら勉強」について、どのようにとらえているかを浮き彫りにしていきます。

あなたはどちらの意見を取り入れるか、吟味していただく助けになればと思います。

① ながら勉強 賛成派の考え

賛成派の考えを見ていきましょう。

このように、賛成派の意見は、マルチタスクは身につけるべきものだということが、
「ながら勉強」を肯定する根拠になっているようです。

② ながら勉強 賛成する理由

もう少し、賛成派が「ながら勉強」を肯定する理由を探りましょう。

マルチタスクは何も特殊な天才だけがなせる技ではない、
手際のいい人はみんな普通にやっていることと賛成派は言います。

例えばおうちでの家事もそうです。

洗濯機をまわし、鍋に火を入れながら、掃除機をかけるということは普通にあることです。

火加減を気にしながら、掃除を終えたころに洗濯機が仕上がり、
洗濯物を干し終わったころにいい具合に鍋も仕上がっているのはマルチタスクのなせるワザです。

そもそも「仕事」というのは、ほとんどがマルチタスクではないでしょうか。
多くの仕事は複数同時に進めることが多いでしょう。
たとえば、職人さんは道具や弟子に気を配りながら専業しています。

漫画『あたしんち』で、お母さんが「人生は皿回し」と娘たちに説教している場面がありました。

いくつものことを同時に進行させていかなければ、生きていけないということを言っているわけです。

「ながら勉強」は、マルチタスクのトレーニングだと考えれば肯定されるのだと思います。

「ながら勉強」反対派というのは「神聖なる学問の時間に、テレビを見たり、音楽を聴くのは不謹慎だ、
いい加減な学習だ」という古典的な精神論を強要しているに過ぎません。

「いい加減」は「いい(良い)加減」かもしれない。学習方法にも多様性を認めるべきなのでしょう。

③ ながら勉強 否定派の考え

さて、一方の反対派の意見を探っていきましょう。

このように、反対派の主張は「ながら勉強」は結果的に非効率的で成果が表れないと考える点にあります。

④ ながら勉強 否定する理由

続いて、反対派が「ながら勉強」を批判する根拠とその理由を見ていきましょう。

脳の仕組みからはマルチタスクはそもそも不可能でしょう。
聖徳太子が十人の話の聞き分けたのは、音声の聞き分け、つまり和音の分解であってマルチタスクではありません。
脳は基本的には「シングルタスク」構造、つまり一度に一つのことしかできません。
同時に二つ以上のことはできないのです。
マルチタスクに見えるのは、極めて短時間で切り替えスイッチが作動しているだけなのです。
つまりシングルタスクを交互に行っているに過ぎないのです。

歩きスマホは、要はスマホしか見ていないのです。
つまりこの時の脳は100%スマホに使われている状態なのです。
歩く方は、いつものルートなら身体が覚えている本能に近い運動であり、判断力や思考力は必要としない、
つまり脳が関与していないのです。

ここでいう脳は、思考、判断に関わる部位=前頭前野を示しています。
人とぶつかりそうになったり危険に遭遇しそうになった時点で、脳のスイッチが入れ替わり、
歩く=判断する=危険回避の方に脳が使われるわけです。
ですから、スイッチの切り替えが遅れると事故に合ってしまうのです。

歩きはまだしもスマホ運転は、そういった意味ではコントロールされていない
凶器(=狂気)の運転ということになるでしょう。

学習においても同様でながら作業(勉強)は結果的に非効率であるだけではなく、
スイッチの切り替えにより脳に負担をかけてしまいます。
その結果、慢性的な集中力の低下をもたらし、果ては睡眠障害など脳(=前頭前野)に深刻なダメージを与える
という報告もあります。

創造性の高い健全な脳を守るためにも、「ながら●●」はやめるべきです。

⑤ まとめ

さて、思考力、判断力が重視される昨今。
ある事柄に対して賛成なのか反対なのか、自分自身で考える力が求められています。

その場合、相反する2つの視点についてどれだけ情報を集まられるかが重要になって来ます。
相反する2つの視点をぶつけ合うことで、質の高い新たな視点、解決法を探っていただけたらと今回、
「賛成・反対」の趣向で書いてみました。

どちらか一方に決めるのではなく、賛成反対それぞれの視点に立ってみるからこそ、
わかることがあると感じています。

たったひとつの正しい判断が必ずあることばかりではないのが、この世の中です。
新たな視点を取り入れることで、理解の幅を広げ、客観的な視点を持つことを大事にしていきましょう。

● 執筆者 荒屋剛志(あらやつよし)

株式会社理究 取締役 学習塾事業部(国大Qゼミ)を統括
学生時代から塾一筋三十数年 小学生から高校生まで
数英国理社全科目対応
保護者セミナー企画の開催、
自らも話す

荒屋剛志

自学者を育てる 国大Qゼミ