[高校受験]独学と塾通い、どっちを選べばいいの?

考える中学生

塾か独学か、それが問題だ。

さて、塾と独学の良さはそれぞれどこにあるでしょうか。

1. 塾を利用するメリット

文部科学省の「全国学力・学習状況調査」によれば、現代※の中学生の学習塾への通塾率は全国平均で61.1%と半分を優に超えている。

東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏4件に絞ると平均69.4%、約7割の中学生が通塾しているらしい。(※2015年データ)
中学生やその保護者からすれば、実感とほぼ変わらないのではないだろうか。

それだけの中学生が塾を利用するのは、十分なメリットがあるからである。
わざわざ述べなくてもみなさんお分かりだと思うのだが、せっかくなので詳しく、一つずつ見ていこう。

① 学校より授業がわかりやすいこと

一般的な言い方になってしまうが、塾の方がポイントを絞った授業を展開しやすい。
なぜなら「塾」だからだ。

学校の先生は授業以外のことも忙しい。
生活指導やHR(ホームルーム)、行事や部活指導などもあり、純粋に授業に専念しにくい。

また、クラス人数も40人前後と塾(にもよるが)に比べると2倍近い。
どうしても1授業にかけられる物理的な時間は塾の先生よりは少なくなってしまう。

結果として、やはり「塾の方がわかりやすい」となってしまうのは仕方がないだろう。

② 高得点がとれるようになること

授業がわかりやすいことに加え、定期テスト対策も塾は熱心だ。

過去問と実際に通っている生徒のノートを参考に、どんなところが出題されるのかをしっかり考えて対策授業を行う。

あるいはどこが出題されてもいいように、たっぷりと該当範囲のプリントなどを演習させる。

得点結果を貼り出して、生徒の意欲も高める工夫もしている。

③ 成績が伸びること

テストの得点が高ければ、成績も伸びる・・・のがふつうだが、実はそうとも言えない。

授業態度、課題の提出、宿題の実施状況などテスト結果以外の要素も成績には関係する。

そのあたりのことも踏まえ、学校での過ごし方をアドバイスする塾もある。

授業中、ほお杖をつくな、とか、積極的に発言しよう、とか、それが難しくても、宿題だけは期限を守れ、など細かいと思われるがとても大切なことを日頃から生徒に向かって声をかけている塾があれば、その塾の生徒の成績はよいはずである。

④ 勉強せざるを得ない環境になること

塾からの宿題もやってなければ、残ってやらせる、とか、単語のチェックテストで合格しなければ、覚えて満点を取るまで帰れない、など、塾の学習に対する強制力は、いい意味で強い。

どうしても終わらない課題や、学校の宿題が残っていれば、自習室を開放して自習させ、わからないところは質問に答えてあげたりと、厳しい中にもしっかりとサポートを行ってくれるのも塾のメリットである。

⑤ 実は楽しい

厳しいから大変、と言いながら、けっこう笑顔で授業を受けている生徒は多い。

友人がいっしょに通っていることや、塾の先生と仲良くなって、居心地もよいのかもしれない。
以上、塾のメリットをたくさん述べてみた。

2.独学で学ぶメリット

裏を返せば首都圏では約3割の中学生が塾には通っていないことになるが、これは通う必要がないのか、通いたいが通えないのか、そこがわからないので何とも言えない。

ただ、かつてはみんな塾には通わず、自分で参考書を見ながら学んでいたのだ。
がんばれば塾に通わなくても成績は伸びる。

ではどんなメリットがあるのか。

① 時間に縛られないこと
② やりたい科目・単元だけを学べること
③ お金が比較的かからないこと

・・・といったところだろう。

① 時間に縛られないこと

塾に通うには、塾が指定した曜日と時間に行かなければならない。
部活や習い事で忙しい生徒にとっては、通えない日があるだろう。

独学ならば、自分の空いている時間に学習することができる。

急な予定の変更にも対応できる。何よりこれが一番のメリットだろう。

② やりたい科目・単元だけを学べる

これも塾との比較になるが、集団授業ではみんなと合わせてカリキュラムを進めることになる。

「苦手な数学の二次関数だけを教えてもらいたい」というようなリクエストが必ずしもかなえられるわけではない。

やるべきことが明確な生徒にとっては、塾よりも独学の方がよいかもしれない。

③ お金が比較的かからない

多少の参考書代がかかるにしても、毎月1~3万円ほどの塾の授業料が不要というのは経済的には大きい。

実は、先に挙げた2つのメリットは、個別指導型の塾や家庭教師などでは個人の状況に合わせて対応してもらうことができるのだが、この金銭面に関して言えば、やはりかかる。
場合によっては集団授業の塾よりも高くなってしまうこともある。

それと比べれば、やはりほとんど出費がない独学は強い。

以上が独学のメリットである。

3.塾の選び方・ポイント

看板や知名度だけで選ぶのではなく、やはりしっかり中身を見て塾を選びたい。

それには体験してみることがまず大切である。

よって次のことは基本である。

■ 体験授業を受け付けているか
■ 見学ができるか

ついでに言えば、見学するぐらいなら体験してしまった方がよい。
そこで見て欲しいポイントは、次の通り。
場合によってはその場の先生や教室担当者に質問してみよう。

① 教室の雰囲気が明るいか
② わかりやすい授業をしているか
③ 定期テスト対策がしっかりしているか
④ 受験情報、受験指導はきちんとしてもらえるか

それぞれを詳しく説明してみる。

① 教室の雰囲気が明るいか

長ければ3年近く(塾によってはそれ以上)通う場所だ。
暗い雰囲気ではまず自分が持たないだろう。
明るくて楽しい(うるさい、とは違う)かどうかはとても重要だ。

② わかりやすい授業をしているか

説明が丁寧、でもポイントが絞られている。
それが理想的な授業。
体験してみれば一目瞭然。

塾独自の覚え方や解き方を持っていて、それをもとに簡単に解ける方法を教えてくれる場合もある。

③ 定期テスト対策がしっかりしているか

近隣の中学の過去問題が揃っていて、テスト前にそれを活用してくれるかどうか。

また、テストによく出る問題をもとにテスト対策授業をしてくれる。

専用の問題集があればなおさらよい。
テスト範囲の単語をしっかり覚えるような指導もあれば安心だ。

④ 受験情報、受験指導はきちんとしてもらえるか

中3の秋に1度だけ面談をしておしまい、というような塾だったらちょっと心細い。
志望校の相談、受験校の決定に際し、面談や電話相談などを中1の頃からしっかりやってくれる塾なら安心してよいだろう。

いずれにしても、問合せをしたときに丁寧な対応をしてもらえるかどうか、その後の面談で生徒の状況、保護者の考えなどをしっかりと聞いた上で話をしてくれる塾を選ぶと、後々悔いのない塾生活が送れるだろう。

くれぐれも知名度だけで信用しないことが大切だ。

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